ヘラティ(もしくはマヒ)紋様と呼ばれる”く”の字型をした伝統柄が描かれていますが、こちらは伝統とは一線を画すユニークなヘラティです。ヘラティ模様にはアザミの葉っぱに由来する説、お魚に由来する説があります。両側がギザギザしているヘラティはトゲトゲのある葉っぱと理解できますが、片側にしかギザギザがなく、しかも眼みたいな部分が端っこにあると？？以前トライブのS様に教えて頂きましたが、魚は魚でもチョウザメが由来だそうです。背のギザギザがモチーフに反映されているのですね。こちらのマヒ柄、私にはチョウザメが元気に泳いだり跳ねたりしている姿にしか見えないのです。アフシャール族の作品としてお譲り頂きましたが、他の南西ペルシャの部族の可能性もあると感じています。いずれにせよ、南西ペルシャの山岳地帯にチョウザメが取れるような水場があったとは想像し難くく、瑞々しさも感じるような可愛らしい緑色からは水辺の豊かな土地(『乙嫁語り』の双子の住むアラル海沿岸部のような)が想像されるのです。どんな女性が何を想って織ったのでしょう？サイズ：縦 約70×横 約79㎝※側面の縫い合わせを解くと縦 約132㎝年代：1900年頃素材：全てウール、艶ありスベスべ染色：全て天然染料※アイボリーは羊の原毛でややくすんだ色調上端：表布は三つ折りで縫い留めたオリジナルの状態、裏布には解れあり、袋を閉じるループあり下端：袋の底部、輪になっている左右：袋の側面をかがるオリジナルの糸は失われ、並縫いで縫い合わされている、解れありパイル：全体に低くなっており結び目のみになっているエリアあり、局所的にパイルが失われた部分(虫害？)数カ所あり☆大きめの破れ？をラフに補修した跡あり(損傷故の価格設定です)、負荷をかけるのは避けて飾りとしての使用をお勧めします☆入手後手洗い済み、当方では鑑賞のみで綺麗な状態です☆当方、20年来のトライバル ラグ(部族系絨毯・キリムなど)のコレクターです。全て自身のコレクションとして購入したラグですが、集め過ぎたので整理の為に出品しています。私の中では第一線のお気に入りでは無くなったラグ達がどなたかのお気に入りになれば幸いです。長い年月を経てきたなりの難点もありますが、作成し使用してきた人々や歳月をも想像して楽しんで下さる方の購入をお待ちしております。Ω宅急便 60サイズ